未来の1/fragment
「やっぱり1番がいいに決まってる」
「2位でも満足出来ないって訳か、負けず嫌いだなぁ」
「そりゃそうだけどさ…その大きな壁を越えるには、一層の努力が必要だな。俺だったら今の何倍勉強したらいいんだか、全く想像付かね〜」
クラスメイトが後ろの席に座ったと同時に、服部はある事を考えていた。
"この成績表を母さんに見られたら…"と、母親の反応に対する恐怖に怯えていた。
夏海は後ろの掲示板へ向かう時に、学級委員長の服部の横を通りかかる時だった。
キーンとあの耳鳴りが鳴り始めた。
教室の物音、話し声など様々な雑音が耳の中に情報として入ってくる中、後ろを振り返ると服部が視界に強く入った。