未来の1/fragment





「記憶喪失になって欲しかった?」



意地悪な質問をした夏海は、自分で言った後に何でこんなことを聞いたんだろうかと後悔をした。


だがそんな夏海を裏腹に、堀澤は率直に答えた。



「そんなわけ無いだろ‼︎そうだ…あの事故の瞬間、覚えてるか?」



首を振る夏海に対し、堀澤は正面を向いた。



「じゃあ、あの2人は?」


「えっ⁉︎」



堀澤が指をさしていたのは、友人の真弥とさやかだった。



「真弥、さやか‼︎」



夏海が名前を呼ぶと走って駆け寄る2人は夏海を抱きしめた。



「大丈夫⁇よかった〜‼︎」


「こんなところで何してるの⁉︎病室に戻ろうよ」



さやかが夏海を支えながら病室へ戻る姿を見ながら、堀澤は真弥に声を掛けた。







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