未来の1/fragment





「あなたの正義感、実は友達思いで心優しい、涙が出て来るほど素晴らしいと思う。

その正しく・強い・優しさを失わないで、あなたも頑張って生きて欲しい」



坂尻の意味深なメッセージなのかと、それとも俺の未来を見てそう言っているのか分からない。



心配そうに俺を気遣う坂尻の表情を見て、思わず「ちょっと待て‼︎」とストップをかけた。



「そんな顔、誰にも見せるなよ」



丸林の一言に、首を傾げる夏海。



「自分1人で何でもかんでも、背負うことはないんじゃないのか?」


「えっ⁉︎」



「俺の秘密はお前とあの場にいた堀澤と服部の3人だけ知っている。でもお前の秘密は…俺しか知らない」



丸林は席から立ち上がり、自分の席に置かれていたリュックを右肩にかける。






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