未来の1/fragment
EP:002 予知能力




翌週


母親の運転で学校へ向かう夏海は助手席の窓を開け、だんだん近づいていく高校の校舎を眺めた。


あの事故後、久々の登校となる。


校門前で車を止め、降りようとした時に母親が声を掛けた。



「本当に気を付けてよ、ちゃんと周りを見て歩いてね」


「はいはい、分かったからもう行って‼︎」



助手席の扉を閉め、笑って手を振り母親を見送った。


ふっと呼吸をして、校門を通過した時だった。


前を歩く真弥とさやかを見つけ、走って飛びついた。



「夏海おはよう‼︎もう大丈夫なんだよね⁉︎」


「うん」


「そっか。よし、行こうか‼︎」



真弥は夏海の肩を組み、隣でさやかが笑いながら3人仲良く教室へ向かった。






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