未来の1/fragment
「堀澤、交代だ‼︎」
渋々コートを立ち去る堀澤は、ベンチに座り下を見て俯いた。
この瞬間を観客席から見ていたクラスメイト達は、ザワザワとし始める。
「どうして堀澤を下げるんだ⁉︎」
「このままだと点差が開く一方だよ…」
夏海はベンチに座る堀澤を見て、両手で顔を伏せた。
それから決勝戦は、堀澤がコートに戻ることなくゲームは続き、1-3で逆転されてしまい負けた。
堀澤の身長からして、それほど高いわけじゃない。その分ジャンプ力でカバーして高さを維持するわけだが、エースアタッカーというポジションなので、かなり体を酷使してしまう。
そのため、どうしても疲れが溜まっていき、膝を庇うようにしていた為、返って腰に負担がきて腰痛ということになってしまった。