未来の1/fragment




「ちょっと、勝手に食べないでよ⁉︎」



むしゃむしゃとウインナーを食べながら、夏海の隣に座り「ん」と言って菓子パンを渡した。



「ありがとう」



夏海は貰った菓子パンをベンチに置いた。



「例え事実を知っていたとしても、怪我をしたのがお前のせいだなんて、誰も思わない。そんなに深く考えなくても…」


「いや、私のせいなの」



丸林はそう強く言い切る夏海の顔を見ては、どうしてそんな根拠があるんだ?と疑問に重い、夏海の左頬をつねった。



「痛い‼︎」


「何でもかんでも自分が全部を背負うな、荷が重すぎる。お前の悪い癖だ‼︎」



丸林は夏海の左頬から手を離し、その場から立ち去った。



「何でつねった?」



左頬を左手で摩りながら、立ち去る丸林の背中を見た。





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