未来の1/fragment
思わず感情的になり、坂尻に対して先に手が出てしまった。
丸林は自分の左頬をパチンと叩いた。
「痛っ」
そして坂尻はまだ他に"何か"を隠している気がしてならない。
『お願いだからこれ以上、俺をイライラさせないでくれ…』
丸林は複雑な感情が渦巻きながら、ズボンのポケットに手を入れて、校舎の方へ戻って行った。
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その日の授業に、堀澤は現れなかった。
「もしかして入院とか、手術になったのかな?」
「そんな緊急性がなければしないでしょ⁉︎やっぱり今後のこともあるし、考える時間は多少は必要でしょ⁉︎」
真弥とさやかが雑談しているのを、夏海はただ黙って後ろの席から聞いていた。