未来の1/fragment




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はっと我に戻った堀澤は、夏海と目が合った。


そう、あの時見た同じ眼の形と瞳の色をしていることに気が付いた。



「ずっと言えなかった、あの時から。心の何処かに引っかかったままにしてた。助けてもらったのに、私は堀澤に何もしてあげられてない」

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堀澤に助けてもらって、半年後の高校入学式。



クラス発表の掲示板に指を指しながら、自分の名前を探していた時だった。



「あっ、あった‼︎」



携帯で自分の名前のところを写真で撮っていた時、隣に並んで名前を探す男子生徒がいた。


ふと隣を振り向くと、そこにはあの時助けてくれた彼がいる事に気付いた。





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