未来の1/fragment
「坂尻には『何も言わなくても分かるだろ』っていうスタンスが通じない。やっぱり相手に自分の気持ちを分かってもらうには、ストレートに伝えるべきだろ」
「なんかお前、意外だな」
「そうやって逃げてる奴は土俵にも上がってないから、相手にならないな」
堀澤は丸林に鋭い視線を送っていると、バスがやって来て、そのバスに乗り込んだ。
丸林はバス停の柱を足で蹴った。
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翌日、授業中に後ろの席に座る丸林は、前方の席で必死にノートを写す夏海の後ろ姿をじっと見ていた。
そんな2人を離れた席にいる堀澤が、机に肘をつきながら様子を伺った。