未来の1/fragment
「今日は早く帰るけど、ちゃんと課題を解いてきてよ」
「はいはい」
「適当な返事してない?」
夏海と丸林が廊下を歩きながら話している姿を、教務室から出てきた担任の西岡がたまたま目撃をしていた。
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翌日、朝早くから教室で本を読んでいた夏海の元に、丸林があくびをしながら教室に入ってきた。
自分の席に座った途端に、うつ伏せになって寝始めたのを見た夏海は、溜め息をつきながら丸林の席まで歩き、机を2回ノックした。
「ちょっと‼︎昨日出した課題は、ちゃんとやってきたの?」
丸林はうつ伏せになったまま、机の横に下げていたリュックに手を伸ばし、中から問題集を出して夏海に渡した。
夏海はその場で問題集を開き、付箋をしたページを見て唖然となった。
「ちゃんとしてきたじゃん」
そのまま夏海は自分の席に戻り、丸林が解いた問題を確認し始めた。