未来の1/fragment
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そしていよいよ、試験当日。
「よーい、始め‼︎」
担任の西岡の合図で、一斉に問題と答案用紙を裏返す。
時計の針がどんどん進んでいき、聞こえる音はシャーペンで書く音だけが教室に響いていた。
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数日後
試験の結果を見に、掲示板の前には生徒達で埋め尽くされていた。
「どれどれ?」
夏海と真弥とさやかの3人で、1つずつ探していると
「見て!あそこ!」
さやかが見つけて指を指した方を見た。
同時期に丸林も、掲示板を見に来ていた。
「全然見えねー」
成績順の下から見ていき、左から右へ視線を流していく。
「あれ?おかしいな…。俺の名前が見当たらない」
ようやく名前を見つけて、驚きのあまり手で口を押さえた。
「嘘だろ…」
目が霞んでいるのか、両手で目を擦る。