未来の1/fragment
EP:014 自分の居場所
翌日、学食で真弥とさやかが2人で昼ご飯を食べていた。
定食を受け取りお盆を持って、席を探している堀澤を見つけて手招きをした。
「隣空いてるよ?」
「ありがとう。でも隣に坂尻が来るんじゃ…」
「いや、夏海は来ないよ‼︎図書館に用があるって言ってたから」
「そっか」
お盆を置いて真弥の隣の席に座った堀澤は、箸を持ちご飯を食べ始めた。
目の前の席に座るさやかが真弥に箸で何か合図をして、真弥は嫌々ながらも頷き、一度わざとらしく咳払いをして、隣に座って食べている堀澤に声を掛ける。
「ねぇ、堀澤…ちょっと聞きたいんだけどさ」
「えっ何?」
「最近、夏海と何かあった?」
堀澤は突然気管に詰まらせ、咳をし始めた。
「大丈夫?まず落ち着こっか」
見兼ね慌てた真弥とさやかは、ティッシュと水を手渡した。