未来の1/fragment







夏海は放課後バスに乗り、あるところへ向かった。足早に向かった先は、噴水がある公園だった。


噴水の縁に座って下を向いている人を見つけて、少しずつそばに近づいていく。


足音が聞こえ、パッと顔を上げたのは丸林だった。


夏海は黙って丸林の隣に座った。少し沈黙がある中、丸林が話を切り出す。



「手紙見たよ」



そう言ってポケットからメモ紙を取り出し、手の上に広げる。



「『今日の夜にタイムリミットが来る』これって一体…⁉︎」


「うん、私とこの後別れた後にすぐやって来るの。本当はもっと前に言っておくべきだったんだけど、まさか話が思ってた以上に深刻になってしまって、話すタイミングを失ってしまった」


「それっていつから分かってたんだ?」


「ちょっと前に『家庭崩壊が始まる』って言った時から…」



えっ?っと丸林は両手で頭を抱え始める。




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