未来の1/fragment
「あれが全部じゃなかったのか⁉︎まじか、てっきりあれだけだと思ってた。それじゃあ…言い残していたこと、今ここでちゃんと俺に話してくれ‼もう何を言われても受け止められる気がするから︎」
「うん…そうだね。単刀直入に言わせてもらうけど、丸林にはこれから2通りある苦渋の選択を強いられる」
丸林は夏海が右手で2を示し、それを見てゴクリと息を飲む。
今まで他人目線でこの瞬間を見てきたが、いざ自分がその立場になったとなると、また違った緊張感が出てくる。
『両親が離婚することになり、どちらについていくのかを問われる。1つは元校長の父親についていくか、2つは肩身の狭い思いをして義理の母親についていくか』
この後の話の展開はこうなると夏海は予測する。