未来の1/fragment
母親について行くと、散財と酒に飲まれる。せっかく入った大学の学費が払えず退学、若くして仕事に就くことに。しまいには母親と義理の弟からお金をせびられ毟り取られる。
父親について行くと、責任を一人で背負い校長を辞任、父親の知人から日本語教師として来ないかと誘われて、アメリカへ渡米。
丸林にとって人生の最大の分岐点、選択次第で運命が大きくガラリと変わる。
戸惑いを隠せない丸林だが、どちらが幸せなんて分からない。選ぶ権利は丸林自身が握っている。
「そうなんだ、離婚して一家がバラバラになるってことなのか。俺がどっちの選択をしようとも茨の道なんだけど⁉︎でも俺の中ではもう決まってる」
丸林は立ち上がり、夏海の前に立った。