未来の1/fragment
席を立ち出した夏海は、軽く会釈をして教室を出た。
「おい、坂尻‼︎」
西岡先生は夏海を呼び止めたが、振り返る事なく教室の扉がガタンと閉まった。
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一方、隣の教室から覗き見をしていた真弥達は、いきなり扉が開き夏海が1人で出て来たことに驚く。
「あれ、もう終わり?」
「案外早かったわね」
黙っていた丸林が口を開いた。
「そもそも坂尻に対して金で解決しようなんて、安易な考えだよな。確かに治療費・慰謝料は払うだろうけど…」
真弥とさやかは、ハッとなり丸林の方を向いた。
「案外まともな事言うのね」
「うるせー」
ニヤッと笑う丸林に対して、さやかは少し不気味に感じて戸惑いを隠せずにいた。