未来の1/fragment
「将生はどうしてあんな風なの?お願いだから泰斗は、絶対に将生の真似をしたらダメよ‼︎あなたは我が家の希望の星だから。お母さんをがっかりさせないで‼︎」
母親の小言がリビングから聞こえて、丸林は一度足を止めた。
弟の泰斗と家政婦さんは母親に対して何も言えず、ただ母親の様子を伺っていた。
どうしてこうなったかなんて、何を今更言ってるんだろう…
こうなったのは両親のせいなのに、全部俺が悪いのかよ。
出来れば、両親・弟と顔も合わせたくないぐらいだ。
丸林は再び階段を登り、自分の部屋に入って行った。ソファに勢いよく寝転がり、右腕を額に乗せて静かに目を瞑った。