未来の1/fragment
「どうかしたか?」
「いや、ただホコリが目に入っただけ…」
何とか誤魔化し、2人を追い越して教室へ急ぎ足で向かった。
廊下を歩いていると目眩がし始め、壁がある方に倒れこんだ。
池谷くんの未来を見て、余りの衝撃的な瞬間を目の当たりにしてしまった。
夏海が見た池谷くんの未来には『続き』があった…
【フィールド場に倒れ込んだ池谷は、起き上がることが出来ず担架で運ばれる。その後も怪我のせいで試合に出る事が出来ず、苦しみもがく姿が見えたのだった】
だがこの未来がもし本当だとして、池谷に助言したところで信じてもらえるはずがない。
ただただ、悩みと睡眠不足による疲労感が募り始めていた。