未来の1/fragment





一方、堀澤の友人 池谷くんも自分の進路について悩み、シャーペンを持つ手が止まっているのを、少し離れた席に座っていた夏海は見逃さなかった。



✳︎ ✳︎ ✳︎



放課後になり、廊下を歩きながら真弥はさやかと夏海に話しかける。



「ねぇ、美味しいパンケーキのお店が駅の近くに出来たでしょう?あそこに今から行かない?」


「うん、いいねぇ‼︎」



夏海は真弥の話に乗ったが、さやかは俯きながら返事をする。



「ごめん、私今から予備校だから行けない…」


「さやかが?いつから予備校に通い出したの?」


「初耳なんだけど‼︎」


「うん…4月に入ってすぐに」



今この場でさやかが予備校に通っていた事を知った真弥と夏海は、溜め息をつきながらもさやかの頭を撫でた。






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