未来の1/fragment
「そっか、頑張って‼︎また今度一緒に行こうね‼︎」
「うん」
手を振って予備校へ向かうさやかを見送った。
さやかは一度後ろを振り返り、真弥と夏海を見た。そして再び前を見て歩きながら一人本音を呟いていた。
「私だって遊びたいよ…」
予備校に通う事は、決して珍しいことではない。
これから段々と勉強が忙しくなって友達を誘いづらくなり、遊べなくなるなと痛感した瞬間だった。
「さやかの両親は医者で勉強熱心だから、さやかも両親の期待に応えないといけないから大変よね」
さやかは【 親からの期待 】を一身に背負いこんでいた。
「真弥、早くパンケーキのお店に行こう‼︎」
夏海は真弥の肩を組んで再び歩き出した。