未来の1/fragment






「俺はプロの選手になりたい‼︎でも怪我をする最悪な状況を回避するには、今からでも何か…坂尻、俺はどうしたらいい?」


「背番号15番に気を付けて‼︎普段はベンチメンバーだけど、その日は後半に途中出場するの。池谷くんの右足を狙ってくるから、そこだけ意識していつも通りのプレーが出来れば、必ず注目してもらえる」


「背番号15番だな。分かった、やってみるよ‼︎」




昇降口へ入ろうとしていた丸林が、池谷と夏海が真剣な話しをしているところを偶々目撃してしまった。


慌てて2人にバレないよう靴箱の壁に背をつけ、隠れて会話を聞いていた。



話が終わると2人は教室へ向かい、昇降口を後にしたのを確認して、丸林はひょこっと顔を出し、腕を組んだ。




「ターニングポイントのヒントを与えるって事か…」



自分の靴箱に靴を入れて、2人の後を追うように丸林は教室へ向かった。






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