未来の1/fragment






その頃、何か糸が切れたような不思議な気配を感じた夏海は、腕時計を見て動く秒針が気になり始めた。



【 もうすぐ、来る‼︎ 】



審判が選手交代のボードを掲げ、審判の隣に交代する選手がスタンバイを始めた。



その選手の背番号は…【 15番 】



和泉側の監督が背番号15番の肩を叩き、耳元で何かを話していた。


背番号15番は監督の話に頷き、フィールにいた選手とハイタッチして交代し、フィールド内へ走って行った。



「向こうは選手を変えてきたぞ‼︎」



光府のキーパーが大きな声で叫ぶのが聞こえた池谷は、選手交代をする場面を遠目で見ていた。



「15番、坂尻の言っていた通りだな」






< 72 / 403 >

この作品をシェア

pagetop