未来の1/fragment
夏海が見た真弥の瞳の中に映ったもの。
それは真弥の身に起こる、明日の出来事。
何かが引っかかるような気がして、真弥の未来が見えた時、脳裏に浮かんだ映像を思い出すように、目を瞑り必死に記憶を辿った。
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階段の踊り場から教室へ向かう真弥と飯田の後ろ姿を、階段を降りながら目撃する1人の男子生徒の影があった。
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『もしかして、真弥は二股を掛けてるんじゃ…』
この嫌な予感が、本当に的中しなければいいなと期待を込めて、夏海は恐る恐る真弥に問い続ける。
「でも彼氏って1人じゃない、そうでしょ?飯田くんとは本気で付き合ってるの?」
夏海の言葉に苛立ちを見せる真弥は、態度を変えて来た。