未来の1/fragment
「ちょっとね…今、真弥に怪しい動きが見えるの」
「ほぉ〜、次は木下か⁉︎」
関心があるように聞き入る丸林に対して、夏海は下から上へと舐めるように視線を移した。
「ねぇ⁉︎どうしてあんたに話をしないといけないの?」
夏海は右手で丸林の左肩を強く押した。
「本当は話を聞いて欲しいんだろ⁉︎素直になれって‼︎ほらちゃんと、左手に持ってる【男女の心理】を勉強しないと‼︎」
夏海は左手に持っている本に視線を移していると、丸林はヘラヘラ笑いながらその場を去って行った。
「何なの、あいつは⁉︎」
丸林に対して少し腹立たしく思いながらも、夏海は持っている心理関係の本を開いて立ち読みを始めた。