未来の1/fragment
丸林は近くで夏海と真弥両者とも引き下がらず、2人が言い争っている声が聞こえて、閉じていた目をゆっくり開いた。
「私が何か悪いことでもしたっていうの?誰にも迷惑かけてないじゃない⁉︎」
「真弥、そうじゃないよ⁉︎」
真弥が夏海に向かって右手を振り上げた瞬間、咄嗟に真弥の右手を背後から掴み、夏海は窮地を得た。
真弥の隣に丸林が立っていて、そっと真弥の腕を解いた。
「おいおい、朝から喧嘩か?元気にも程があるだろ。それと…友達に手を挙げるのは良くない。話なら俺が聞いてやろうか?」
「何で丸林なんかに…」
真弥は不機嫌になり、一人で校舎の方へ歩いて行ってしまった。