Promise with you
何かが途切れ途切れに聞こえる‥‥。


そのまま全体重ひーたんにかけてしまった。


「ちぃ?喘息?」


「右ポッケ‥‥ゲホッゲホッゲホッゲホッゲホ‥くすり‥‥ゲホッゲホ」


「ポケットになんか入ってるのか?」


耳で何かを囁いて、私のポケットに手を入れる。


だんだん目の前が暗くなっていく。


「これか?」


そういいながら、私に渡してくれた。


口に当てようにも、当てられなかった。


だんだん意識が消えていく‥‥


「三浦くん?あ‥ちは‥‥そく?」


詩音かなと思うと、近くのベンチに連れて行ってくれた。


「ほら‥‥‥‥なさい!」


微かに吸入が見える。


口に当ててくれた吸入機をがんばって吸う。


「スーッゲホッゲホッゲホッ‥‥ハァーーッゲホッゲホッ‥‥ゲホッスーッゲホッゲホッゲホッゲホッゲホッゲホッ‥‥」


少し経って治まった。


「三浦くん、ちはやを支えてくれてありがとう、支えてくれてなかったら、ちはや、ひとりでぶっ倒れてる所だったわ。ちょっとちはや借りるね」


横にさりげなく置いてあった荷物を持とうとすると、


「俺も、‥‥行っていいか?」


と言い出す。


「汚い私の家だけどいいの?覚悟が必要よ」


「あぁ、ちはやをどうせおぶんだろ?俺がやるよ」


冷たく言って、私をおぶってくれた。
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