俺様王子とメイドちゃん
あーもう 

めんどくさいのにからまれちゃったな


わたしは心のなかでため息をついた





わたしが通っている立花学園には、特待生

制度がある。

成績優秀者は、特待生として、学費などの

在学中にかかる費用が免除される。

わたしは特待生として、この学園に入学した。





自分達が金持ちだからって、わたしをバカにしてくる

恵まれた生活をしてるのに、この子達はなんでこんなひねくれてんだろーな

ほんと、やんなっちゃうなあ





「地味子さん、無視してないでなんか言いなさいよっ!!」



黙っているわたしを見て、髪の毛くるくる女は、声を荒らげた。


「あー、すいません。よそ見してました。」


こんなの嘘

ぶつかってきたのはあなたたちなのに

てきとーに謝って早く教室に行きたい

めんどくさい



わたしの気持ちが伝わったのか、髪の毛く

るくる女は、顔を真っ赤にして手を上げた。



「これだから庶民は嫌なのよっ!」




ぶちっ。


わたしの堪忍袋の緒がきれた。
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