俺様王子とメイドちゃん
「あーもー、そんながさつなことするから

美咲ちゃんから嫌われるんだぞ」

「うるせー」

ほっぺたを押さえて恥ずかしそうにそっぽ

を向く湊。


蒼くんは、何が起きたのかわかっていない

らしい。

仁王立ちする私と涙目の湊を交互に見ている。



「こんな乙女心もわからない超がさつな

野郎のメイドなんてやめて、僕のうちに

来なよー」


「如月家でだって働いてもいいんだよ!」


「おい、ひとんちのメイドを勝手にスカウトすんな」



必死な顔の蒼くんに相変わらず元気な

陽介さん、ますますほっぺたを膨ら

ませる湊・・・。 


「って、絢斗さんは?!」

「絢斗なら、管理者と話に行ったよん」



全然気づいてなかったよ

ごめん、絢斗さん




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