俺様王子とメイドちゃん
夜、わたしは蒲団の中で槇野くんと話した

時のことを思い出していた。







ふと思い出した十年前の夏祭りの記憶

は、わたしがずっと心の奥にしまっていた

ものだった。





これから先再び思い出すことはないと思う。


きっと今日みたいなことは偶然起きたこと

だから。






明日もまたわたしは三宮美咲として、西園

寺湊のメイドとして頑張っていかなきゃ




わたしは蒲団の中で、小さく拳を握りしめた。






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