俺様王子とメイドちゃん
わたしはそう思ったとき、壁に一枚の絵が

かかっていることに気がついた。




向日葵の絵だ・・・。




あの夢を思い出した。

向日葵畑で迷子になった時のこと。

わたしを見つけてくれた男の子。




なんでだろう

胸が締め付けられるように苦しい


すごく懐かしい気持ち――








「湊、いい加減機嫌なおせよ。いつものことじゃん。」


「うるせえ、陽介。今日はもともと機嫌が悪いんだよ。」



誰かが部屋に近づいてくる足音。



勝手に入ったこと、バレるっ!


わたしは、とっさに暖炉のなかに身を隠した。




扉がガチャりとあき、4人の男子生徒が入ってきた――








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