俺様王子とメイドちゃん
――西園寺湊は、やっぱり嫌なやつだった


湊のことを知りたいと思っていた自分が

馬鹿みたい


期待するんじゃなかったよ




「ねえ、湊」

わたしは、静かに言った。


「あんた、やっぱ最低だよ」



我慢していた気持ちが少しずつほどけてくる

「わたしがここにくるまで、どれだけ不安

だったか分かる・・・ねえ?」


わたしの声は震えていた。


怒りと悲しみと不安


わたしの心の中で、いろんな感情が混じり

あっている





「すごく、怖かったんだよ・・・」








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