俺様王子とメイドちゃん



「?!」

驚いて後ろを振り向こうとしたとき、


「おはよう」

耳元で湊のささやく声がした。




湊の顔がわたしの1センチ隣にあった。

柔らかい髪の毛が首筋にあたってくすぐったい。




わたし、抱き締められてる?!




湊の体温が身体中に伝わってきて、

すごく恥ずかしいんだけど・・・!




「湊様、おやめくださいっ!」




わたしは湊の腕の中から抜け出そうともが

いたけど、湊は抱きついた腕を離そうとは

しなかった。


「っ?!」

湊は微笑んで、わたしの首筋に顔を近づけてくる。


「ちょ、ちょっと近すぎるんだけど!!」

わたしがあたふたするのも気にしてない。



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