儚げに笑う君の

その不意に見せた笑顔が


なぜか、あの時みたいな泣いている顔に見えて


胸がキュッと締め付けられた



「佐倉じゃなくて波留って呼んで」

無理やり絞り出した言葉は、周りの男への対抗心だったのかもしれない。

「えっ…?」咲橋はびっくりしたような表情を浮かべた後

「うん。わかった。よろしくね波留くん!」
そう言って微笑んだ






< 25 / 29 >

この作品をシェア

pagetop