儚げに笑う君の
「はじめまして。咲橋春菜です。よろしくおねがいします。」
「咲橋は、佐倉の隣な。」
咲橋は、先生に小さく縦に頷いてから
俺の隣の誰も座っていない席まで来た。
「よろしくおねがいします。佐倉くん。」
白い顔をピンクに染めて、目を細める咲橋。
「あぁ、よろしく」
そんな咲橋を見ていられなくて、俺は前を向いた
かわいい…
なぜか心臓が速く動き出した。
顔に全身の熱が集まったように熱くなる
横目で隣を見ると、しっかりと前を向いている咲橋。
この前の泣いている顔が脳裏に浮かんで、胸が締め付けられるような感覚に陥った。