キャッチボール
いつも、陽翔が悲しかったり不安だったり


緊張していたりすると、


一緒にキャッチボールをしていた。


小学校高学年くらいから

そんなことしてないけど。

中二にもなって、いきなりなんでまた…?


それほど、きっと大事な試合で陽翔は不安なのだろう。



でも、ちょっと待って。


「私、まだ制服なんですけど」



「別によくね?」


そういう陽翔は野球部のユニフォーム。



「……スカート、なんですけど。」



「…っ!!早く着替えろ!


公園で待ってる!」


陽翔は顔を赤くして、


走っていってしまった。


ちょっとかわいいと思ったのは


ないしょにしておこう。


「……着替えるか。」


陽翔とキャッチボール、久しぶりだなあ…



少しでも、力になってあげたい。


私は、少し張り切って、家の中に入った。

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