裏切り者のお姫様 (更新中)

「どうしたらこの道に入り込むわけ!?バカなの!?」



「ごめんなさ…、」



「だいたい、重いなら手伝ってくれなりなんなり言えばいいでしょ!?!?」





…待って、それは無理でしたよ。
話しかけてくんなオーラすごかったし…。





「もういいから貸して!!」



「あっ」




ひったくられるようにして2つの袋を取り上げられると、悠里くんはさっさと歩きだしてしまう。

私よりか弱そうな子にあんな重い荷物持たせていいんだろうか…、いや、男の子だから大丈夫か。





「あ、あの、悠里くん、私どっちか持つよ。重いし、それ。」




「はぁ!?なにそれ、僕がヒョロくて重い荷物なんて持てないって言ってんの!?」




「え?いや、そんなこと言ってないけど…。」




「バカにしないでよ!僕だってコレぐらい持てるから!黙って後ろついてきなよ、鬱陶しい!!!」





…あれ??

さっきまでは確かに怒ってたけど、今のは…なんと言うか…拗ねてる…?


地味に頬が膨らんでいる気もする。


…やっぱり悠里くんって悪い人、というかひどい人ではないと思うんだけどなぁ。


私は嫌われてるみたいだけど、たぶん根は優しいんだと思う。


じゃなかったらわざわざ嫌っている私のこと探して迎えに来てくれて、なおかつ荷物も持ってくれるなんてありえないよね。


しかもあの拗ね方。
普通にそのへんの女の子より、だいぶかわいいと思います。



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