裏切り者のお姫様 (更新中)


それに、私は“うまくやれていたはず”。
だって一回も気づかれたことなんてなかったもの。





「テメェもしかしてバレてねぇとでも思ってたのか?」



「…。」



「最初は俺に勝てるわけねーだろバーカぐらいに思ってたけどな、だんだん腹が立ってきた。お前…ずっと手加減してたな?」



「…っ、」





凪の鋭いまっすぐな視線を向けられて自然と顔を背けた。

…凪の言っていること、半分は正しい。

確かに手加減をしていたのは当たってる。
でも、凪のことをバカにしていたわけでも、なめていたわけでもない。




「どーなんだよ。」



「ご、ごめん…。でもっ、凪をバカにしてたとかなめてたわけじゃっ、」



「んなことはどーでも良いんだよ!あのなぁ、テメェが弱かろうがなんだろうが関係ねぇ。とりあえず…本気でやれやブス!!!」




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