裏切り者のお姫様 (更新中)



* * *



「えーっと…?」



「あ、千影くんたちおかえりなさい。あの、お邪魔してます。」



「うん、ただいま千代ちゃん。で、コイツどうしたの?」



「は、ははは…どうしたんでしょうね…。」



「おーい、なーくん生きてる〜?」





本当についさっきまでやっていたゲームの結果が画面には映し出されていた。


あのあと2回ぐらい凪に負けたものの、ずっと1位を取り続けたから、最初負け続けていたけど最終的な凪と私の勝率は変わらなかった。


あまりにも衝撃を受けたのか、凪はソファにうつ伏せに寝転んでから一言も発しない。


普段はものすごく嫌がるのに、徹に髪の毛を触られても反応なし。


…そんなにショックだったのかしら。





「へぇ、このゲームバカ相手とほぼ対等にやり合ったの。なに、アンタもゲームバカ?」



「ち、違うよ。このゲームだけ。これだけは昔すごくやりこんでたから。ほかは全然できないよ。」



「別にどうでもいいけど。」




悠里くんの言葉には棘があるけど、驚きが見え隠れしている。

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