裏切り者のお姫様 (更新中)
「にしてもすごいじゃねぇの〜。すごいねぇ、ちーちゃん。」
「千代、ホントに、結構…すごいと思う。」
「あ、ありがとう…。」
徹も久登も言ってくるって…凪は本当に強いんだなぁ。
そう思うとなんかすごく嬉しくなってきたかも。
「千代ちゃん、すごいね。で、もしかしてずっとゲームしてたの?」
「え、あ、うん。5時ぐらいから…?」
部屋にかかっている時計はすでに午後10時を示そうとしてる。
…結構ゲームしてたんだな。
「そっか。もう遅いし、千代ちゃんは帰ったほうが良いかもね。ごめんね、どうせこのバカに付き合ってくれてたんだよね。たしか中央高もテスト期間じゃなかったっけ?」
「あ…。そう、です…。」
「そうだよね。」
なんでバイト、1週間も休み貰ったのか完全に忘れてた…。
毎度のことながらテスト勉強と言うほど勉強してないけど。
「僕達もテスト期間なんだ。特にこのバカは毎回赤点祭りだからね、勉強させないといけないんだけど。おい、凪。お前寝てないで今から勉強するぞ。」
凪は完全に無視してるけど、たぶん勉強させられるんだろうなこれ。
「じゃあ千代は、俺が送る…から、帰ろ?」
「あ、わかった。」
今日は久登が送ってくれるんだ、珍しい。
玄関へ向かった久登を追おうと立ち上がってから、少し考える。
言うべきか…、言わないべきか…。
ちらっと凪を見てみると、ソファから起き上がってはいるけど勉強しろという千影くんの言葉は完全に無視してる。
今言っても無駄かなぁ…。