裏切り者のお姫様 (更新中)
「あの、な、凪。」
無視されるのを覚悟で声をかけてみると、返事はなかったけれど気だる気な視線が私の方に向いた。
これはやっぱり無視されてないみたいだし、言っておいたほうが良いよね。
「今日っ、た、楽しかった。…ので、その…、また時間がある時に一緒に…、」
「おめぇさ、何勘違いしてんのかしらねぇけど。」
「…っ。」
そ、そうだよね。
うん、今日はただ凪の暇つぶしにたまたまいた私が付き合っただけ。
凪にとっては仕方がなく私を相手にゲームをしてたわけだし。
自然とうつむきがちになってしまう。
「だから、何を勘違いしてるか知らねぇが、俺が圧勝するまでおまえは俺に付き合わないといけねぇの。つぅか、その義務がある。」
「…え?」
「チッ。覚悟してろよ、次やるときは俺が全勝するからな。クソが。」