裏切り者のお姫様 (更新中)
「…着いた。」
「は、はぁ…。」
そうこうしてるうちに、どうやら目的地に着いたらしいんだけど、目の前の建物はどう考えてもお洒落なバーの裏口っぽいところ。
というか、今私はどこにいるんでしょうか。
あの繁華街は名前の通り、この街の西側にあったんだけど、結構歩いたから西ではないところにいる気がする。
それにお洒落なバーって言っても、さっきとは違う繁華街に入ってから細い道を結構曲がってたどり着いたから、周りは静かだし、逆になんか怪しげな雰囲気がある。
「えっと、なんでここに…?」
「…入って。」
私の言葉をスルーしてなれた手つきで鍵を開ける。
あの、話噛み合わないんですけど。
「…ただいま。」
「おかえり、ヒサ〜…って誰その子。」
ドアを開けると普通の家の玄関のような作りになっていて、膝ぐらいの高さに床が作られている。
目の前にひとつだけドアがあって、それ以外は何もないし、そのドアも開け放たれている。
そこから顔を出した1人の男…の子???
その子は色白で、目もくりくりしてて、なんでかわかんないけど瞳は赤色だし、唇も色白な肌によく似合うピンク色。
髪の毛はミルクティー色をしてて、ふわふわしてて、なんか美味しそうだし、声も私の学校にいる男子たちより断然高い。