裏切り者のお姫様 (更新中)






その日もいつもとなんの違いもなかった。


朝、登校してきて。
友達におはよって挨拶して、おはよって返ってきて。


睡魔と必死に戦いながら授業を受けて。


親友の美麗(ミレイ)の話を聞いて。


放課後、バイトが始まる時間まで美麗と“彼ら”と屋上で過ごす。


それで終わりのはずだった。


それなのに、“それ”は突然やってきた。





私は高校1年生の春、彼らと出会った。


噂によると、5人は暴走族という存在らしい。
確か蝶華っていう名前だったような。


でも私にとってそんなことはどうでもよくて。


友達のいなかった私に手を差し伸べてくれて、笑ってくれて、名前を呼んでくれる、大切な友達で、大切な私の居場所だった。



それからというもの、友達もできて、毎日が楽しく感じた。


2年生になってからは、幼い頃からの親友である美麗も誘って放課後は屋上でみんなといっしょに過ごして私はバイトに向かう。


そんな生活を送ってた。



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