裏切り者のお姫様 (更新中)
「左手首…怪我してる。手当。」
「あ、そういうことね。えーっと、じゃあ手当するから上がって。遠慮しなくていいよ。」
なんであんな単語だけみたいな発言で会話が成り立っているのか、不思議でたまらないんだけど、まぁいいか。
あとですね、遠慮しなくていいとか言ってますけど、そこの赤い瞳の男の子にめっちゃ睨まれてますからね。
ごめんね、こんなのがあなたたちの家…なのかは知らないけど、テリトリーに入っちゃって。
「ユウリ。威嚇しない。氷をとってきて。」
「なんで僕がっ!!」
「早く。」
「〜っ。もう!明日お菓子買ってよね!!」
なんだ、あの可愛い生き物。
今度はチカゲという人に手を引かれ、恐る恐る部屋へはいる。
そこは結構大きい部屋で、だいたい左半分には大きなテレビと大きなソファ。
右半分にはダイニングテーブル。
左側は絨毯も引いてあるからか、下にはチラホラと毛布やタオルケットが見られる。
ここで寝泊まりしてるの人がいるのかしら。