裏切り者のお姫様 (更新中)



「それより、震えはおさまった??」



「え…?」



「また嫌ーなこと思い出しちゃったのかなーって思って。」





少し顔を近づけてこそっと耳打ちされた言葉に私はびっくり。


だってまさか、少し怖いって気持ちがぶり返して来たことに気づかれるとは思ってなかった。


それにこの人は何があったか知らないはずだし。




でも…不思議。
さっきまでの恐怖がいつの間にかどこかへ行ってしまったような感じがする。




「はい、大丈夫です。手当も…本当にありがとうございます。」



「いえいえ〜。女の子には優しく、が俺のモットーだからね〜。」




はい、そのダメ男みたいな発言はスルーしておきますね。

せっかく手当してもらってちょっと高感度上がったから、そのままで終わりたいし。




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