裏切り者のお姫様 (更新中)
「いや、いいわ。」と断りを入れゲームを1人で再開したナギに心の中で舌打ちを1つ。
俺のキャラクターだけ動いてねぇじゃねぇの。
フルボッコじゃねぇの、なんの恨みがあるのよ全くー。
まぁ、ナギの言うことはわかるけどねぇ。
あの子、もう7月だって言うのに制服はきっちり着てるし、その上から大きめの黒に近い紺色のパーカー。
スカートの下は黒タイツ。
どう考えても初夏の格好ではないよねぇ。
それに、袖を捲くられるのにあんなに慌てるもんかね普通。
あぁ、そうだ。
「ユウリ、あの子は“そういう子”ではないと思うよー?」
「は!?なんでそんなことが言えるわけ!?」
「まぁ、絶対とは言わないけどねぇ。ただ、その確率は低いんじゃないのかなぁって思っただけよ。“そういう子”ならまずは見た目に気を使うだろうし、なにより怪我しちゃうようなヘマはそうそうしないと思うけどー?」
「…確かに。」
「ね?済んだことなんだから。確かに初めてココにきた女の子が地味だったのは残念だったかもしれないけど〜。」
「全っ然残念じゃない!ていうか、無理!あぁ、もう、僕寝る!おやすみ!!」