裏切り者のお姫様 (更新中)



「はぁ、このバカは置いておいて。千代ちゃんはこの街のことはわかる…よね?」




「この街のことと言うと、東西南北と中央に地区が分かれていることでしょうか?」




「そうそう!」





凪さんに一通り小言を言った後に千影さんは私に笑いかけた。


この街のことって言えば地区の分かれ方しか思いつかなかったし、合っていてよかった。




この大きな街は大きく東区、西区、南区、北区、中央区に分かれている。



名前の通り、東区は東側に位置するし、中央区は街の真ん中あたりに存在する。



イメージで言うと中央区を東西南北区が囲んでる感じかしら。




「それが、なにか…?」




「うん、そのそれぞれの地区に多少荒れてる高校す少なくも一つずつあるのは知ってるよね。」



「はい。」





この街には各地区に多少は荒れてる高校が少なくとも1つは存在する。

そんな高校がどれぐらい存在するのか、他の街をよく知らない私にはわからないんだけど。


もしかしたら珍しくもなんともなくて、これが普通なのかな。





「まぁ…ね?特にそういう学校ではやっぱり僕達みたいなのがちらほらいるんだ。」



「僕達みたいな…。」



「そう、“僕達みたいな”。」





それはどういう意味なんだろう。

私の高校には蝶華という名の暴走族がいる。
もしかして千影さんたちも…暴走族…とか?




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