裏切り者のお姫様 (更新中)

「僕達はただ集まって、ちょっとやんちゃしてる人たち…いわばはみ出し者?みたいな感じかな。

そういう人ってどこの学校にも1人や2人、いるでしょ?

それが僕達みたいに数人で学校をサボったりする人もいれば、不登校の人もいるし、問題を起こす人もいる。

人それぞれ違う形で、周りの“普通”から少し外れている人たち。

それが僕達5人。

まぁ、確かに暴走族ではないけど、形が違うだけで、部類は一緒のようなもんだよ。」




「ちょっと千影くんよぉ、冗談でもそんな胸糞悪ぃこと言わないでよねぇ。ねぇ、なーくん?」




「どーでもいい。俺に話振るな、めんどくせぇ。」





千影さんの話から行くと、私達の学校のはみ出し者は蝶華っていうことか。


千影さんたちは同じ部類かもしれないけど、暴走族じゃないなら問題ない。


たとえ部類が同じだろうとも気持ちの問題だから、暴走族じゃなければ大丈夫。




「徹と凪は少し静かにしてて。」
そんな千影さんの言葉に凪さ…、凪くんが反抗してるけど千影さんは華麗にスルーして、再び私に笑いかけた。






「話を戻そうか。

それでね、東西南北の高校の僕達みたいな人たちなんだけど、南高の人たちとは結構交流もあってね、仲もいいんだ。

ただね…、北高とはほとんど交流がなくてね、どんな人たちがいるのかわからないんだ。

暴走族がいることは把握しているんだけど。

だからあんまり近寄らないほうが安全かな。」




「わかりました。」





最初は街のことを聞かれてなんのことだろうって思ったけど、注意を促してくれているんだ。


行動まで素敵ですね、千影さん。
こんな根暗女に。

ありがとうございます。


暴走族がいるなら、なおさら関わらないように気をつけよう…。


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