裏切り者のお姫様 (更新中)



「じゃあこの子は〜?」



「悠里くん」



「お、悠里のことは君付けなんだねぇ。じゃあコイツは〜?」




「凪。…絶対凪。」




「おいコラ、ブス!!俺にこそ君付けしろや!!」




「絶っ対嫌。」




凪は同級生だし、全員呼び捨てにしていいって許可が出た今、人のことを散々ブスだの根暗だの言う凪に君付けする必要はまったくない。


悠里くんは怖いからくんってつけとく。




「じゃあヒサは〜?」



「久登くん…、っ!?」




久登くんの名前を言った瞬間きゅっと握られた手。

握ったのはさっきまで椅子に座ってたはずの、久登くん本人。



というか…隣に立たれると本当に大きいな。
180センチくらいありそう…。





「あの…なんでしょうか…?」



「久登」



「えっと…?」



「君いらない。久登」




…これは君つけるなってことですよね。
千影くんは妥協してくれたのに…。


私が黙り込むと久登くんが余計近づいて私のことを見下ろす。

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