裏切り者のお姫様 (更新中)

この人の色気はどこからきてんのって最初から思ってたけど、彼女さんも相当だな…。



知らないふりして、とりあえず別のところから誰かに連絡入れよ。

私の経験上、彼女さんがいるのに話しかけてこられるとたいてい彼女さんからの被害を受けるのは私なのだ。






「ちーちゃん、もしかして連絡入れる人に困ってるんじゃねぇの〜?俺が行ってあげるよ〜?」




「は!?ちょっと、徹!?今日は私の家にくるって前からの約束だったじゃない!」




「ごめんごめん、ちょーっと予定入っちゃった〜。今。」





いやいや、前から約束してたなら彼女さんが優先でしょ。
前から約束してなかったにしても、私なんかより彼女さんを優先してください。


まず、彼女さんに私睨まれてるんですってば!
恐い!お化粧バッチリの迫力あるお顔が、私を睨んでる!!恐すぎる!





「いや、あの。私大丈夫なので…」




「やっぱり俺と行きたいって〜?ちーちゃんはかわいいねぇ、よし、行こうか〜。」





言ってないし!?!?

いつの間にか私の隣に来ていた徹は私の手をさり気なく取ると、完全に彼女さんを無視して歩き始めた。





「最っ低!!!その根暗ブスのどこがいいのよ!!とーるのバカ!!!もういいっ!」





そりゃあ、怒るよ…彼女さん。


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