相合傘
「あたしね、


告白する」


これが、あたしのしたいこと。




郁未は驚いた顔をしたけど、すぐに笑って「頑張ってね」と言ってくれた。




「次、7組だよね。
行こう?」


あたしは、そう言って笑い返した。




──


ねぇ春?



素直じゃないあたしなりの告白。




春がもし、それに気付いて、


その意味に気付いて、



もしも、

あたしと同じ気持ちでいるなら。


あたしは、また

春の隣で笑えるよね?





机の隅に書いた、相合い傘。

それから、
『屋上で待ってる』
の言葉。



あたしなりの精一杯の告白、だからね?



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